病気に悩む友人の一言から始まったプロダクト
もともと趣味でターバンを試作していたときのこと。友人から「病気で髪の毛がなくなっちゃうから、カバーできるものがほしいんだ」と言われました。ケア帽子はファッション性に欠けているものが多く、市販されているターバンや帽子では頭全体をカバーできない、ゴムの締め付けで頭が痛くなる、などの課題がありました。友人の言葉をきっかけに、頭全体がカバーできて、なおかつオシャレでかわいいターバンを作ろうと思い、何度も試作と改良を繰り返し…。ようやくたどり着いたのは、ターバンとしても帽子としても使えるオリジナルヘアアクセサリーでした。
すべての人に自分らしいオシャレを楽しんでほしい
「ターボウ」は、ターバンや帽子としてその日の気分に合わせて自由に付けられるだけでなく、誰でも簡単に着用できるのも魅力。少しゆったりめに作っているので、頭の大きさに関係なく使用でき、先端のワイヤーをねじればいろんな雰囲気にアレンジできます。綿や麻など一年を通して使用できる素材を選んでいるので、毎日の暮らしにそっと寄り添い、ちょっと気分を上げてくれる、そんな存在になってくれるはず。「病気になったから…」「もう歳だから…」「どうせ似合わないから…」。さまざまな理由でオシャレをあきらめている人たちにこそ、試していただきたいアイテムです。
また、「ターボウ」の売上の一部は、病気による脱毛に悩む人たちに寄付しています。
大量生産ではなく一つひとつ丁寧な手仕事から生まれる
ものづくりが盛んな福山で生まれたプロダクトだからこそ、大量生産ではなく丁寧な手仕事にこだわりたいと思っています。市内の縫製工場で縫製し、外箱も地域の貼り箱工場に制作を依頼。箱に記した〝live with turbou〟という文字には、すべての人に寄り添い、暮らしの一部でありたいという願いが込められています。
現在は、無地とチェック柄のあわせて5色を展開していますが、今後は福山市山野町の藍染の職人とコラボレーションした藍染めや、実際に奄美大島に足を運んで手がけた天然の泥染めといった、より土地に根差したデザインや、生地に端材を用いるなど環境に配慮したデザインも手がけていきたいと考えています。自分自身も楽しみながら、「ターボウ」に関わった人や身に付けた人が少しでも豊かさを感じていただけるプロジェクトになればうれしいです。