藺草を継ぐ。伝統を継ぐ。中を継ぐ。
「びんご畳表」とは聞くけれど。幕府や朝廷に献上され、日本の国宝や重要文化財の多くに使われていることを知っていますか。修復する際にも「畳表は備後でなければならぬ」という指定があるほど、特別で唯一のものなのです。
ところが、数年前に福山市内の藺草(いぐさ)生産者がゼロになる事態が。福山市で「びんご畳表」を織ることができなくってしまったのです。 そこで、復活させた藺草の栽培。
また、とある国宝のお寺の修復の際、通常より大きい畳が必要となり、畳表の中央で継ぐ「中継」技術で「六配」サイズが織れる織機を生み出しました。 世界遺産・国宝・重要文化財などの歴史を継ぐ為に始動した動力織中継六配表と藺草の栽培。
継ぎながら、未来へとつないでいきます。
審査員ポイント
備後の文化を未来につなげる取り組み。クオリティを損なうことなく進化させている点が評価されます。
「びんご畳表」の中でも、最高級品と言われる中継表を動力化することでコスト削減と技術継承を達成していることは評価されます。