藍染に必要なのは、
昔から変わらない「職人の感覚」。
「藍」という染料は、空気に触れると酸化して青く発色します。シンプルですが、それゆえに難しいとも言えます。たくさん染めたいからと、束になった状態で糸を染料の中に入れると、空気を含むため染料が不安定になります。染料にひたす時間や空気にさらす時間が同じでも、再現性が異なってしまうという点が課題でした。普通の染色であれば、糸の重さや染料の温度、時間を管理すれば同じになるのですが、藍の染色は同じになりません。絣の時代は、職人が目で見たり、液を舐めてみたりして、細かい調整をしていました。職人の感覚を元に、徹底的にデータをとって再現性を高めていきました。