保命酒粕石鹸(ほうめいしゅかすせっけん)
鞆の浦名物保命酒の酒粕から生まれた石鹸
鞆の浦で江戸時代から360年以上に渡り作られてきた保命酒。言わずと知れた福山代表の名産品、保命酒の酒粕を「美容や健康に良いと言われているその酒粕を石鹸にしてみたらどうなるだろう?」と思い立ったのが誕生のきっかけ。保命酒の原料のもち米は保水能力が高く、乾燥を防ぎ、肌に潤いをもたらす効果も期待できる。手間と時間はかかるが、オイルや酒粕の有効成分を壊さない昔ながらのコールドプロセス法で作り、より保湿力の高いものに仕上げた。“地元の保命酒の酒粕を使用”・“材料は全て食べられるものだけ”という製造へのこだわりも特筆すべき利点。
審査員ポイント
石鹸の成分を保つ独自の製法や添加物を使用していない点が高く評価できる。紙パッケージは作り手の思いが行き届いている。
保命酒の製造過程でできる味醂粕を使っておいて,オリジナル性・地域性が高い。
鞆の浦の老舗蔵元とコラボして商品化
2015年、肌にやさしく質の高い手作り石鹸の市場の確立をめざして設立された「ハンドメイド石けん協会」の「石けん製造販売マイスター」と「シニアソーパー」の資格習得を皮切りに、地元の土産品にもなる、肌と環境に優しい手作り石鹸の商品化を本格的に考えるようになりました。福山の名産品を次々に試作しましたが、満足できる保湿力の高い石鹸を作りたかったので、以前から作っていた保命酒の酒粕石鹸に決めました。商品化するために正式に蔵元と提携しなくては、と奔走。鞆の浦に4店舗ある中から明治12年創業の老舗の蔵元「鞆酒造株式会社」と提携することに。鞆酒造の保命酒の酒粕はしっかり絞ってあり水分が少なく濃厚。香りや使用感も試作の時以上のものに仕上がりました。
保命酒粕石鹸の開発秘話
保命酒の酒粕を石鹸にしたのは石鹸作りを始めた2004年頃。日本酒の酒粕や米麹で作った石鹸があるので、福山・鞆の浦の名産品、保命酒の酒粕も美容にいいのでは?と思い作りました。実際に使ってみると想像以上の高い保湿力に驚きました。保命酒の酒粕に含まれる美白成分のアルブミンや抗炎症作用を持つコウジ酸に注目。さらにオリゴ糖やブドウ糖の糖分にも潤いを保つ効果が期待できると考えられています。石鹸にする際にはアルコールは飛ばすので、赤ちゃんや子ども、アルコールの弱い方にもお使いいただけます。この石鹸を通じて、保命酒や鞆の浦を知ってもらえたらとも思います。
手温〜Syuon〜 オーナーセラピスト
岩本 尚美さん
手作り石鹸の原点は我が子への愛情
保命酒粕石鹸を作り始めたきっかけは幼少期に乾燥・敏感肌だった息子のためでした。商品化する際も、合成界面活性剤、防腐剤、凝固剤、香料、色素などの添加物を一切使用せず、全て食べられる材料のみを使って手作りで製造すると決めていました。「ハンドメイド石けん協会」を通じて以前から交流のあった宮崎県の「株式会社二葉」に製造を依頼し、コールドプロセス製法で手作り製造。強アルカリから弱アルカリにするために1〜2ヵ月間、石鹸を空気にさらして鹸化(けんか)反応を待ちます。機械製造ならすぐに出荷できますが、この製法は時間と手間と場所が必要です。丹精込めて作ったこだわりの石鹸を観光客、地元の人に使っていただきたいです。
○商品名
保命酒粕石鹸
○事業者名
整体&アロマテラピーサロン 手温
○住所
広島県福山市南手城町1-8-1
○定休日
不定休
○問い合わせ先
084-971-7447
○Web
http://www13.plala.or.jp/syuon
○購入可能場所
整体&アロマテラピーサロン 手温、保命酒屋(鞆酒造株式会社)、福山ニューキャッスルホテル、FUKUYAMA MONO SHOP、広島県立歴史博物館内 ミュージアムショップ、オンラインショップ(自社)