分業化を導入して各工程のプロを育てる
かつての表装業界は、著名な書道家も作品を持って職人を訪ね、納期が曖昧なまま、言い値で仕事をするのが常識でした。当社では、書や絵画を楽しむ多くの人に表装を広めたいという思いから、料金、納期を明確に提示。営業マンが書道家や書道教室を訪問して要望をヒアリングし、作品をお預かりします。作品が集まる自社工場では、クオリティー、技術、スピードを重視して各工程を分業化。分業することで効率アップと従業員1人1人の技術向上を図りました。現在、年間6万点以上の作品を表装しています。お客様それぞれの幅広い要望に応えられる様に人材を育成。国家技能検定1級表装技能士25人、ものづくりマイスター11人、職業訓練指導員3人が在籍しています。
表装の伝統技術をわかりやすく伝えたい
当社では表装を一般の人に知ってもらうために様々な取組を行っています。工場見学や、掛け軸を作る時の「裏打ち」が体験できる教室を3名以上の予約制で随時開催。また、2017年に公開された映画「ジョジョの奇妙な冒険」のワンシーンに当社が表装した額3面が登場しています。さらに、関西国際空港、成田国際空港では書道が体験できるワークショップ併設の展覧会を開催。ワークショップは海外の人にも楽しんでいただきました。表装の仕事は完全に裏方なので知ってもらう機会が少ないですが、伝統技術を次世代へ繋ぐために、あらゆる角度から周知することが大切だと考えます。表装の文化向上と若手書道家たちの応援ができる企業でありたいです。