福山市のシンボル「ばら」を和菓子に。
福山といえば、やっぱり「ばら」。毎年5月になると、まちには100万本のばらが咲き誇り、市民が一体となって「ばら祭」を盛り上げます。戦時中、福山市は悲惨な大空襲に見舞われましたが、市民の心に安らぎを取り戻そうと植えられたのが「ばら」の苗木。平和を願う「やさしい気持ち」を多くの人に届けたいと、ばらの和菓子を作り始めました。この「福山薔薇ラムネ」は、福山市出身のデザイナーをはじめ、地元の食用ばら農家さんとコーディネーターを交えて考案した、メイドイン福山の和菓子です。パッケージはもちろん木製の型も、この商品だけのオリジナルです。
その口溶けに、こだわりあり。
落雁(らくがん)を食べたことはありますか? 落雁とは、穀物由来の粉に砂糖などを混ぜて固めた干菓子のことです。お茶菓子として出されることが多いですね。落雁は型をつくる前に一度ふるいにかけてダマを取り除きます。この「福山薔薇ラムネ」は粒子の細かい和三盆と粉糖を使用し、それを更に二度ふるいにかけることで、より滑らかな口溶けを実現しました。舌の上でフワッと溶けて消える感覚を体験してほしいですね。
従来の作り方に比べて手間はかかりますが、「福山薔薇ラムネ」でしか味わえない食感を生み出したかったんです。口の中に広がる上品な甘みと、懐かしいラムネの風味、華やかなばらの香りをお楽しみください。
何とめでたい、紅白のばら。
「ばら」と聞いて目に浮かぶのは、やっぱり赤色と白色かなと思ったんです。それで、パッケージもラムネも赤と白の2種類を作りました。「紅白の色でおめでたい」と、結婚式のプチギフトなどにも選んでいただけています。
「福山薔薇ラムネ」を通して、和菓子という日本の伝統文化と、福山市のばらの歴史や文化を感じていただきたい。これからも「日本」と「福山」を伝える和菓子を作り続けていきたいと思っています。