自社開発の特殊システムで、香りが倍増。
「バラジュース」は「食用ばら」のブランド認定前から販売していましたが、より効率よくばらの成分が抽出できるよう改良を重ねてきました。努力の甲斐あって、2019年3月に「香料植物由来の芳香水を製造するシステムとその方法」の特許を取得。これは、従来の製法に比べ2倍の量の成分を抽出できるシステムのことです。そうなると原料は以前の1/2でも同じ製品ができるのですが、あえて原料の量は変えず、一層香りや風味が増した商品として世に出すことを決めました。それは、福山の「ばら」の良さをより多くの人に届けたいから。人々の印象により強く残る、誰にも真似できないような商品を作りたかった。
この度、やっと満足のいく商品を生み出すことができました。ばら本来の豊かな味や香りをぜひ楽しんでいただきたいです。
揺るぎない、食用ばら栽培のモットー。
私たちは、福山市北部にあるのどかな山あいの地で、2007年から食用ばらを育て続けてきました。栽培方法にはとことんこだわっています。「純粋な湧き水を使うこと」「農薬を使用せず有機肥料で育てること」「ビニールは被せず露地栽培すること」「新しい真砂土を使うこと」。これが私たちのモットーです。
食用ばらを育て始めたきっかけは、「ばらのまち」と呼ばれている福山市を、もっと多くの人に知ってもらいたいから。そのために、環境に優しいばら栽培を確立し、ばらのまちの歴史に即した特産品を作ろうと決意したんです。何年にも渡る研究に研究を重ねて、この福山の地で、安心・安全な食用ばらの栽培に成功することができました。
名実ともに「ばらのまち」であるために。
今回の特許取得は、私たちにとって「スタート」です。ようやく、福山市を代表する食用ばらの生産者として、また加工技術者としてのステージに立つことができました。今後は、この安心・安全な食用ばらを使って新たな商品開発にチャレンジしたいと思っています。
私たちの夢は、世界基準で戦える食用ばらの協議会を設立すること。福山発で仲間をつくり、福山が中心となって“本物”の食用ばらを発信していきたいです。そのためには、コツコツと丹念に作ったものを大切に育てていく、それだけです。妥協することなく、これからも技術を高め続けて、「ばらのまち福山」を広めていきます。