福山市の郷土料理「うずみ」をスイーツに。
福山市には、江戸時代の面影を残す潮待ちの港「鞆の浦」、国の史跡である「福山城」、戦後復興のシンボルである「ばら」があります。観光地としての知名度が徐々に上がっていく中で、「ソフトクリーム専門店として何ができるか」と考えたときに、福山市の郷土料理である「うずみ」をアレンジしてはどうか?と思い付いたんです。うずみといえばご飯の下に季節の食材をうずめた「ご飯」というイメージですが、“うずめて”いれば「うずみ」ならソフトクリームでもいいだろう!と。うずめる具はできるだけ地元産のものを使い、福山らしさを盛り込みました。
「食材」で地元を盛り上げたい。
福山市をはじめとする備後地方には豊かな山と海があり、さまざまな特産物が育まれています。例えばピオーネ、イチジク、レモン、ハッサク、クワイ、ちりめんなど、挙げればキリがないほど。それらを「うずみソフト」と組み合わせることで、地元の食材を市内外にアピールできると思ったんです。
フルーツとソフトクリームの相性の良さは誰も知る通りですが、「まさかちりめんを合わせるなんて!」という意外性も面白いでしょう? もちろん、最初は大反対されましたよ。でも、ちりめんの塩味とクリームの甘みが合わさった「甘塩っぱい味」が意外と好評で。実はどんな食材にも「塩味担当」として馴染んでくれるんですよ。
ふくやまソフトクリーム アンツ 代表
宇田 尚生さん
ソフトクリーム専門店のプライドを胸に。
ちりめん入りのソフトクリーム、という奇抜なアイデアだけで売っているわけではありません。僕たちはあくまでもソフトクリーム屋。ソフトクリームそのもの味にも自信を持っています。クリームには高品質の素材を厳選して使用することで、ミルク感たっぷりで濃厚ながら後味サッパリに仕上げました。もう一つの自慢は「手焼きコーン」。まるでクレープを作るように、コーン生地を店頭で一つひとつ焼き上げています。手作りコーンだからしっかり甘みもあって、ザクザクで、香ばしい。バニラクリームの後に具材があって、さらにワッフルコーンもあるから、実は三度おいしいのかも。甘いもの好きの蟻たち(ANTS=アンツ)のように、全国のスイーツ好きが福山市に集まってもらえると嬉しいですね。