豊かな時代だからこそ。
虎屋本舗のお菓子づくりの根底にあるのは、「お菓子を通じて社会を豊かにしたい」という想いです。これは「当たり前にお菓子を食べられるようにならないと、日本は豊かにならない」という福山空襲で店を焼失した先々代の思いでもあります。幸福な事に現代は物質的にも豊かな時代になり、戦火を経験することなく子ども達がお菓子を当たり前に食べられる時代になりました。平和な世の中だからこそ、子ども達にはお菓子を通じて、日本のものづくりや福山への郷土愛を育んでほしいと歴代の当主たちも切に願っていると思います。
菓子作りを通じて、福山へ恩返しをしたい。
今回てまり寿司のネタともなった「上生菓子」を移動和菓子教室という形で公民館などで子ども達に拵えてもらってます。当社の熟練職人も参加し、世代を超えて一緒に活動することで、自分の暮らす町「福山」を好きになってもらい、ものづくりへの興味や土壌が育ってくれたらと。それこそ今回“福山ブランド”に選ばれた意義だと強く感じ、福山への恩返しを少しずつ積み重ねていきたいです。