福山からクラフトビールの多様な魅力を発信。
東京で自家醸造のクラフトビールを提供するブルーパブを9年半運営した後、2013年に福山へUターン。醸造所の立ち上げやクラフトビールの醸造にかかわっているうちに、自作のビールが2016年アジアビアカップで銀賞に輝いたり、ビール審査員資格の最高位「マスター・ビアジャッジ」として海外のビール審査会に招かれるほどになりました。そして2019年、伏見町の一角にクラフトビールを醸造する『備後福山ブルーイングカレッジ』とクラフトビールのテイクアウト専門店『THE BEER』を開業。クラフトビールの魅力発信基地として、国内外のブルワリーから選んだクラフトビールを取りそろえるほか、醸造家の育成や醸造体験にも力を入れています。帰郷当初から手がけたいと考えていたのが、地域にゆかりのある植物から抽出した「ローカル酵母」を使ったビール。長い時間を経て、ついにその夢が実現しました。
備後福山ブルーイングカレッジ 代表
小畑 昌司さん
福山バラ酵母を丸ごと楽しめる濁りが特徴的な一本。
「ふくやまバラ酵母 生にごりPA(ペールエール)」は、無濾過・非加熱製法により生きたままのバラ酵母を丸ごと楽しめる仕上がり。さらに、ホップの香りや苦味もしっかりと感じられるクラフトビールです。2013年から福山大学で研究されているバラ酵母は、ばらのまち福山を象徴する存在。パン、ワインに続いて、クラフトビールを開発させていただくことになりました。ビールの麦芽糖と相性の良いバラ酵母を選りすぐり、明治時代に主流だった無濾過・非加熱製法で醸造。味だけではなく、ビールとしては珍しい濁りと、プカプカと浮かんだ酵母という独特な見た目も特徴です。タイミング良く、『備後福山ブルーイングカレッジ』の醸造1周年となる2020年12月に発売開始となりました。
大正レトロなラベルデザインで手土産にもおすすめ。
福山バラ酵母を使ったクラフトビールの第2弾として登場したのが、「ローズマインド 生こうぼCB(クラフトビール)」です。「ふくやまバラ酵母 生にごりPA(ペールエール)」とは異なり、一般的なビール造りには使われないアロマ酵母とパフューム酵母を使用して醸造。アロマ酵母が放つユニークな香りとパフューム酵母特有の爽やかな酸味、そしてほんのり赤みのあるカラーが特徴です。自宅で楽しむのはもちろん、手土産としても幅広く活用していただきたいですね。今後も、田尻の杏や瀬戸田のレモンなど地元の特産品を生かしたクラフトビールやリキュールの開発に注力していきたいです。