世界に誇る備後・福山のものづくり企業が挑戦。
『FUKUYAMA MONO SHOP』を運営している山陽染工株式会社は、綿織物などの染色を手掛ける企業です。創業から100年近い歴史があり、備後絣の技術を受け継いだインディゴ染めや抜染などの独自技術は、欧米のラグジュアリーブランドからも高い評価を得ています。近年は加工だけでなく、「伝統と革新」をテーマにしたオリジナル商品の開発、クラウドファンディングなど、新たなプロジェクトにも挑戦。大きなチャレンジのひとつが、備後のものづくり企業が手がけた商品をセレクトした、福山市民のためのギフトショップ『FUKUYAMA MONO SHOP』の運営です。
商品だけでなく、店づくりのすべてがMade in Fukuyama。
私たち山陽染工株式会社以外にも、福山市や備後エリアには高い技術力や独創的なアイディアを持つものづくり企業がたくさんあります。しかし、地元の方には福山がものづくりのまちであることが意外と知られていません。「自社のオリジナル商品を福山駅に近い場所で展開し、多くの方に知っていただきたい」。そう考えていたタイミングで、天満屋福山店からオファーを受け、セレクトショップを開くことになりました。ブランディング、店舗設計や施工、ロゴデザイン、ウェブデザインなども福山で活動している人や企業に依頼し、“Made in Fukuyama”な店が完成。ディスプレイに使用している木の箱もオリジナルで、商品に合わせて高さや幅をフレキシブルに変えられるのが気に入っています。
山陽染工株式会社 ゼネラルマネージャー
戸板 一平さん
福山のものづくりの発信&応援拠点になりたい。
店内には常に15社前後の企業やブランドのアイテムを取りそろえています。商品は不定期で入れ替わり、トータルで30社以上が関係。レザー、アイアン、木工、食品など商品は多岐にわたり、なかでもデニムなどのアパレルアイテムが豊富です。店を訪れた人の多くが「福山生まれの良い物がこんなにあったんだ」と驚かれます。福山のものづくりをPRすることで、市外の人にその魅力を知ってもらうのはもちろん、地元の人にはわがまちの良さを再認識してもらうきっかけにもなるとうれしいです。オンラインショップや店舗を3D画像で見せるなどウェブコンテンツを充実させるほか、ポップアップストアの出店など、絶えず新たなことに挑戦。この場所が、福山のものづくりの発信拠点、応援拠点となるようがんばりたいです。