5人の仲間から始まり、今や会員数300名超に!
備陽史探訪(びようしたんぼう)の会は、1980年9月に「備後を中心とした地域の歴史を研究し、愛郷の精神を涵養する」ことを目的に創立。「古代史部会」「中世史部会」「近世近代史部会」という3つの部会を柱として、古代・中世・近世・近代にわたる備後の歴史について調査・研究・学習を重ねています。もともと歴史が好きだった私を含む5名の仲間たちは、「地域の謎を解き明かしたい!」という情熱にあふれていました。創立から40年以上が経ち、会員数は300名を超えましたが、歴史への情熱と地域を愛する気持ちは当時と変わりません。地域愛を原動力に、かたくるしいルールに縛られることなく活動。各自が得意とするテーマや興味のあるテーマを掘り下げています。
フィールドワークや研究発表など幅広い活動を展開。
会は常に活動的でなければならないという考えのもと、週1回程度はイベントを実施するなど、幅広い活動を展開。徒歩・バス・一泊旅行など形はさまざまですが、実際に現地を訪れて歴史的見聞を広めます。地元の歴史を再発見するため、毎月第1土曜日に開催している「ぶら探訪」は、会員以外の参加者も多く一番人気のイベントです。毎月学習会を開催して知識を深めたり、フィールドワークを行い実際的な調査の手法を学ぶほか、年6回の会報誌『備陽史探訪』、年1回の研究誌『備陽史研究』を刊行し、各会員の論文や研究レポートを発表すると共に地元の歴史を広く発信。特にホームページに掲載しているコンテンツ数は、郷土史団体として日本最大級だと思います。史跡めぐりのモデルコースとして多くの市民に利用されている「福山古墳ロード」の整備事業も会の活動の一環です。
まだ見ぬ備後の歴史的出来事を発掘したい。
地域史の研究だからといって、小さな枠の中におさまっていては面白くありません。時には県外にも足を延ばし、見解を深めています。また、年4回の歴史講演会には新進気鋭の著名な歴史家や研究者を招待。あらゆる視点で地元の歴史を語ることで、地域文化の発展にもつながると考えています。私たちが伝えたいのは、「歴史は楽しい!」ということ。現代の私たちの営みや経験は、すべて歴史に基づいたものです。備後には、日の目を見ないまま埋もれている出来事がまだまだたくさんあるはず。遊び心を忘れず、今後も歴史にまつわるさまざまな活動に取り組んでいきたいです。