360年の伝統を引き継ぐ老舗酒蔵が手がけるインスタント甘酒
鞆の浦で360年前から醸造されている保命酒。その伝統を継承する4軒の蔵元のうちのひとつ『入江豊三郎本店』では、1886年の創業以来、蒸米から麹づくりまで手作業で行っています。
原酒を搾るときにできる酒粕にみりんと砂糖を加えた「保命酒の花」は、地元ではおなじみのおやつ。甘いものが珍しかった昭和初期の時代から製造しており、おやつとしてそのまま食べたり、生姜を加えて甘酒にして飲んだりするのが一般的です。
原酒を搾るときに使用する木製の道具は1931年製とかなり年季もので、圧搾の力が弱いため、通常よりもお酒をたっぷり含みふんわりした酒粕に仕上がるのが特長。この「保命酒の花」の風味はそのままに、粉末タイプのインスタント甘酒にアレンジしたのが「入江の甘酒」です。
有限会社入江豊三郎本店
代表取締役社長
入江 里彩さん
直火炊き製法によりさらにおいしくリニューアル
2016年の発売から、鞆の浦観光のお土産としてはもちろん、自宅用として多くの方に親しまれてきた「入江の甘酒」ですが、この度、製造方法をリニューアル。直火炊き製法に変わったことで、粉っぽさがなくなり、より手作りの甘酒に近い仕上がりになりました。また、以前はスパイシーだった生姜の刺激をあえて抑え、ほんのりと上品な香りに。とろりと濃厚な甘酒の風味がさらに際立ち、甘酒好きも納得のおいしさになったと確信しています。
さらに以前はプラスチック包装だったものを紙パッケージに変更。プラスチックゴミを削減し、SDGsやサスティナブルな社会に貢献したいと考えています。
外国人観光客にも手に取ってもらえるよう、パッケージには英語表記をプラス。鞆の浦らしさや日本らしさが感じられ、軽くて保存や持ち運びが簡単なので、土産物として好まれるのではないかと期待しています。
瀬戸田産レモン果汁を100%使用した姉妹品もお目見え
製造方法のリニューアルに合わせ、瀬戸田町で収穫されたレモン果汁を100%使用した新作「瀬戸内れもん風味」が誕生しました。
まったりとした甘さと独特の風味が特徴の甘酒に、レモンの酸味をいかに効かせるか、何度も試作を重ねてようやく完成。鼻から抜けるフレッシュで爽やかな酸味とさっぱりとした後口は、甘いものが苦手な人からも好評をいただいています。夏場はキンキンに冷やして飲むのもおすすめ。
一食にレモン12個分のビタミンCが配合されているため、紫外線対策や風邪予防などの効果も期待できます。