ヘイ、和菓子一丁ッ。
卵(たまご)、雲丹(うに)、蛸(たこ)、鮭卵(いくら)、鯖(さば)、鮪(まぐろ)、海老(えび)に、烏賊(いか)。お醤油?要りません。
こちら生は生でも、上生菓子をお寿司に見たてた逸品。わらび餅のシャリを檸檬(れもん)餡で包んだ爽やかな和菓子なのです。創業元和六年の老舗菓子屋の伝統技術とものづくりの精神があるからこそ想像を超えたものを実現していける。そのクオリティの高さと味に思わず驚きます。伝統があるから、老舗だからこその技術と挑戦。伝統に捉われず、自由に発想し、喜びをつくりだす。和菓子からはじまる新たなステージの幕開けです。あっ、美味しいお茶は要りますね。お寿司にも和菓子にも。
審査員ポイント
伝統菓子技術を駆使して新たな菓子文化をつくるという考えのもと、工夫してあっと驚くような商品に作り上げられている点が評価される。
エンターテイメント性、意外性がありお土産にぴったり。海外でもうける商品になっている。
日本の食文化を和菓子で表現。
B級グルメを和菓子で表現した「そっくりスイーツシリーズ」は、もうすぐ創業400年を迎える老舗だからこそチャレンジしようという社長の思いから始まりました。このそっくりスイーツは上生菓子を作る技法を用いております。元々、上生菓子は日本の花鳥風月を模して拵えるものです。この伝統工芸菓子技法を用いた菓子作りには「精巧に丁寧に」といった、ものづくりの原点とも言えるこだわりがあります。此度の「手まり寿司」は、日本の食文化の“春夏秋冬”を表現したお菓子の内の一つです。春は「ちらし寿司」、夏は「手まり寿司」、秋は「松茸弁当」、冬は「おせち」といった具合に日本ならではの四季折々をお菓子で再現しました。
職人泣かせの「手まり寿司」。
手まり寿司で使われている菓子技法は多岐に渡ります。鯖の照り焼きは実際に焼き入れをしたり、鮪には艶寒天で“てかり”をつけたり、雲丹にはざる通しで“うに感”を演出したりしました。夏のお菓子なのでシャリには爽やかな檸檬餡のわらび餅で拵えました。個人的に好きなネタは鮭卵です。鮭卵は蜜付けをしたタピオカで再現しました。見た目がそっくりなだけでなく、食べても美味しいことにこだわっているので、職人泣かせな商品かもしれません。東京ドームで開催された観光庁主催おみやげグランプリ2016ではグランプリを受賞し、恐れ多いのですが『日本一のお土産』の栄誉を賜る事ができました。
株式会社虎屋本舗 代表取締役社長
高田 信吾さん(右)
取締役
高田 海道さん(左)
豊かな時代だからこそ。
虎屋本舗のお菓子づくりの根底にあるのは、「お菓子を通じて社会を豊かにしたい」という想いです。これは「当たり前にお菓子を食べられるようにならないと、日本は豊かにならない」という福山空襲で店を焼失した先々代の思いでもあります。幸福な事に現代は物質的にも豊かな時代になり、戦火を経験することなく子ども達がお菓子を当たり前に食べられる時代になりました。平和な世の中だからこそ、子ども達にはお菓子を通じて、日本のものづくりや福山への郷土愛を育んでほしいと歴代の当主たちも切に願っていると思います。
菓子作りを通じて、福山へ恩返しをしたい。
今回てまり寿司のネタともなった「上生菓子」を移動和菓子教室という形で公民館などで子ども達に拵えてもらってます。当社の熟練職人も参加し、世代を超えて一緒に活動することで、自分の暮らす町「福山」を好きになってもらい、ものづくりへの興味や土壌が育ってくれたらと。それこそ今回“福山ブランド”に選ばれた意義だと強く感じ、福山への恩返しを少しずつ積み重ねていきたいです。
○団体名
株式会社虎屋本舗
○住所
福山市曙町1-11-18(本店)
○定休日
元日
○問い合わせ先
084-954-7447
○Web
http://www.tora-ya.co.jp
○購入可能場所
虎屋各店舗(本店、蔵王店、さんすて福山店、沖野上店、イトーヨーカドー店、木之庄店、新徳田店、松永店、井原店、府中天満屋店)
※数量・期間限定(6月~9月頃)、オンラインショップ(自社)

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