健康な豚は、お肉も美味しい。
昭和38年の創業当時から豚を自社で肥育し、加工、販売しています。肥育方法にもこだわりがあります。食品工場で出る余剰食品を、さらに黒麹菌で発酵させ、甘酒のようなスープ状になった独自の「エコフィード(リキッドフィード)」という飼料で育てていますす。クエン酸や消化酵素を多く含み、健康にもよいため、肉の品質があがります。黒麹菌は焼酎づくりに欠かせない麹菌であり、発見した河内源一郎さんは実は福山市出身で「近代焼酎の父」とも呼ばれている人なんです。弊社で育つ「もち豚」は健康に育っているため、脂の質がとても良いんです。具体的には、脂の融点が低いため、口どけが良く、しつこくありません。脂に甘みもあります。「瀬戸のもち豚せと姫」は、中でもメスの豚だけのブランドです。オスよりもメスの方が、臭いが少なく肉質も柔らかいんです。
一頭一頭と向き合い、触れ合って。
私たちは豚さん(注記:生産者の豚の呼び方)に余計な負荷をかけたくないと考えています。なので、放牧スタイルで肥育しています。豚さんたちは豚舎の中で一緒に遊んだり、じゃれたり、のびのび過ごしています。養豚の現場では、身動きがとれないくらい狭い豚舎で育てる「密飼い」が主流で、運動をしない分、早く育ち効率がいいんです。ですが、私たちがとっているのは真逆のスタイル。手間も倍以上かかります。寝床には、バーク材(チップ)を敷いていて、中にいる微生物が豚さんの排泄物を吸収・分解してくれるようになっています。瀬戸牧場には約4,000頭の豚さんがいて、一頭一頭と向き合わないと良い仕事はできません。天気、温度、湿度によって、日常的なケアをしています。夏は水をかけたり風をあててやったり、冬は冷たい風が入るので、豚舎全体をシートで囲ってあげたりしてますね。