たんぽぽごはんの会
家庭で食べたい、作りたい!
多彩な技を持つかあさん達が
暮らしをもっと豊かにするレシピを紹介。
食べる力は、生きる力。創造の力は、暮らしを楽しむ力。
野菜嫌いの子どもたちがもりもりと野菜を食べるようになった、たんぽぽ保育園の給食。そのレシピを知りたいと、お互いの持ち味を活かして5人のお母さんがレシピ本を作りました。さらに、親子での料理会も開催するようになりました。旬の素材を中心とした、みなさんの家庭にもある調味料しか使わないシンプルな調理法でも、ちょっとしたコツや工夫で簡単に美味しい料理をつくることができると知ってもらいたい。食べることを豊かにして、人生も豊かになってほしい。そんな思いを持って活動しています。
審査員ポイント
保護者会という地縁型のコミュニティから、食について取り組むテーマ型のコミュニティへと変化している点に魅力を感じた。いわば「クリエイティブな保護者会」。参加したくなるコミュニティのヒントを感じとることができた。
食育の原点を感じる良い取組。「食べる力は生きる力」というコピーも素晴らしい。レシピ本の構成・編集力にも目を見張るものがある。
かあさん達がつくった、暮らしを豊かにするレシピ本。
たんぽぽ保育園の給食は、一汁三菜の独自の献立。野菜が苦手だった子どもたちが野菜を食べられるようになって、卒園する頃にはびっくりするくらいの量をぱくぱく食べるようになったんです。一体どんなレシピなんだろうと知りたくなったのが,この活動を始めたきっかけです。有志のお母さん5人が集まって、そのレシピを1年かけて本にしました。編集に関してはみんな素人だったので、構成から自分たちなりに楽しく考えました。共働きの家庭であることを前提にし、「忙しい中でもカンタンで美味しいこと」をコンセプトにつくっています。実は、下準備や買い物のコツなんかもあるんですよ。子育て世代の目線で、読んだ人が「やってみたい!」「つくりたい!」と思ってもらえるようにしています。細かく調べる人、実際に料理をつくってみる人、デザインする人など、お母さんたちそれぞれができることを活かして形になっていくのがすごく楽しかったです。
食べる力は、生きる力。
このレシピ本は、手に取ってくださった人の暮らしの中に取り入れられるのがゴールだと思っていたので、日常的に実践しているというお話をお聞きした時は本当に嬉しかったです。「自分はこう暮らしていきたい」と一人一人が実感しながら生きる。その一歩として、何を食べるか、誰と食べるか、どういう風につくられたものを食べるのかを意識していくのはすごく大事なことだと思います。それと同時に、食べることが豊かになれば、自分の人生が豊かになります。好き嫌いがなくなることで、選択できる食べ物が増えます。いろいろなものを誰かと一緒に美味しいと味わえるということは、人間の基本的なことであり、大きな力だと思います。
子どもが美味しいと食べてくれることが、親にとっては力になる。
たんぽぽごはんの調理法ってすごくシンプルなんです。「めんどくさいな」と思っていた料理が、こんなに美味しく簡単にできるんです。実践してくれる人が増えていけば、子どもたちも喜ぶし、それが親の喜びにもなるんじゃないかなと思います。そうやって目の前で大事な人と幸せを味わう喜びが循環していく。食べること、味わうことが、人生を味わうことにつながる。たとえ食材が限られていても、自分が納得してそれを選び、美味しく楽しく料理して食べることが大切だと思っているんです。
たんぽぽごはんの会 代表
山根 ちひろさん
みんながお互いの持ち味を活かし合えるまちに。
お母さんって、いろんな力やスキルを持っていても「○○ちゃんのお母さん」となって、個性が埋もれがちなんです。私はお母さんに限らず、みんながその人の持ち味を活かしあえるまちであったらいいなと思っています。そのためには、大人が仕事をはつらつとやり、人生を謳歌し、自分の命を楽しまないと。そういう大人がいっぱいいるまちは、子どもたちが大きくなっても住みたいと思うまちになると思うんです。自分のやりたいことをやったり、自分の思いを大事にする暮らしをしていくことが、地域が元気になることにつながる。私たちの活動を見て、自分もやりたいことをやってみようという空気が広がるといいなと思います。これからも、料理会は続けていきたいです。みんなで育ち合う、みんなで味わうという空気感がすごく好きなんです。染物をしたり味噌づくりをしたり、取り入れやすい豊かな暮らし方のヒントを見つけていきたいという声もあって。これからもみんなで楽しんでいきたいです。
○団体名
たんぽぽごはんの会
○問い合わせ先
090-9109-7653
○Web
https://www.facebook.com/tanpopogohan/
○主な活動場所
市内各所