ビンゴソース
3世代に渡って受け継ぐ特製ソースを家庭の味に
昭和34年に造船の町である沼隈町常石に先代の高野江美子さんが「たかの食堂」をオープン。創業時からのメニュー、サバの竜田揚げは備後地区ならではの甘い味付けが評判だったそう。その美味しさを多くの人に届けたいと2代目と3代目がレシピ化して2013年からビンゴソースとして発売。「家族の笑顔は食卓から、笑顔の食卓にビンゴソース」をテーマに3代目の高野憲治さんは、学校給食でお馴染みのビンゴソースを通じて子どもたちの食べず嫌いを減らすべく定期的に食育教室を開催している。
審査員ポイント
子ども向けの料理教室など,食育に取り組み,学校給食にも採用されるなど,地域に根付いている点が評価できる。
少し甘めでスパイスが香る味は数あるソースの中でも特徴的。
備後発、半世紀前に誕生した甘口ソース
50年前、私の祖母が食堂を始めました。当時、造船所で働く男の人たち、地域の人たちで店の中が大いに賑わっていたのを覚えています。祖母が作るサバの竜田揚げは、みなさんに好評でした。平成元年に2代目の父が食堂から仕出し・弁当屋に業態を変更。その後もサバの竜田揚げは、弁当メニューとして提供していました。サバの竜田揚げのタレは私たちにとっての家庭の味。あまりにも身近な存在だったので最初は気が付きませんでしたが、このタレは備後地区の食文化に合う甘い味付け。ならばこの町の各家庭で「家庭の味」として受け入れてもらえるのではないかと。素朴だけどいつもそばにあるソースとして子どもから大人まで親しんでもらいたいと思って作りました。
めざす風景は家族の絆
最初は「福山を代表するお土産に」との思いも込めて商品を開発。ですが、販売をスタートしてみて、思いに変化があったんです。ビンゴソースはお土産ではなく、昔から食卓に置かれているウスターソースや醤油のように家庭の味・地元の味として備後地区で広めたいという考えにまとまりました。それからは全国進出ではなく、地域への周知を強化しました。ビンゴソースを食卓に置いてもらい、家族で食事を楽しむ風景が私の理想です。めざしているのは家族の絆を深められるビンゴソース作り。最初のビンゴソース発売以降、現在はビンゴソース特選、ビンゴソース旨辛、ビンゴポンズなど3世代で食卓を楽しめる商品開発を進めてきました。
有限会社たかの 代表取締役社長
高野 敏幸さん
有限会社たかの 専務取締役
高野 憲治さん
食育活動で子どもの食べず嫌いを減らしたい
現在、ビンゴソースは福山市内の学校給食にも定期的に使ってもらっています。給食で出てくる魚料理や野菜など苦手なメニューが食べられるようになったと聞くととても嬉しいです。私も4人の子どもを育てる中で食べず嫌いに苦戦しました。ビンゴソースを使って、まずはいろいろな食材を子どもが自分の意思で口に運ぶきっかけになればと考えています。食育活動としてスーパーでの料理教室や学校訪問を続けるのが私の使命です。そして今後の目標は「たかの食堂」の復活。地元のおじいちゃん、おばあちゃんが憩える場所でもあり、子どもたちが元気に遊びまわれる場所でもあり、県外から噂を聞きつけて集まってくるパワースポット的な食堂にしたいです。
○商品名
ビンゴソース
○事業者名
有限会社たかの
○住所
広島県福山市沼隈町常石989-1
○定休日
年末年始・お盆
○問い合わせ先
084-987-0727
○Web
https://www.sidasi-takano.com/
○購入可能場所
仕出し・弁当たかの、アリストぬまくま、みはら神明の里、クロスロードみつぎ、ニチエー(産直コーナー)、エブリイ(産直コーナー)、池口精肉店、天満屋福山店、山陽自動車道福山サービスエリア(上り下り)、オンラインショップ(自社)

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